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3Dプリンター導入事例:視覚障がい者支援と3Dプリンター

今回は、国立大学法人電気通信大学 情報理工学研究科情報学専攻 水戸 和幸准教授の研究室で Snapmaker Originalが使われているとのことで、リモートでのインタビューを行いました。

水戸准教授の研究室では、研究テーマとして、視覚障がい者の方向けの手で触って分かるピクトグラムの開発を専門に行っています。

研究室の中にはSnapmaker Originalが設置されており、直感的なデザインでわかりやすい、バスやタクシー、エレベーターなどが印刷された凹凸のあるピクトグラムが多数製作されていました。

そこでまずは、水戸准教授に視覚障がい者の支援と3Dプリンターの関係性について聞いてみました。

視覚障がい者支援の現状

水戸准教授「私たちの研究室では、視覚障がい者の方に向けたピクトグラムの開発をSnapmakerを使って行っています。

私たちが地図を見て空間情報を認知するように、視覚障がい者の方達は駅にあるような視覚障がい者誘導用の点字ブロックなどの触知案内図を使っています。

しかし、調査によると視覚障がい者の方の中でも全体の2%程度しか触知案内図を使っていないそうです。

なぜ使ったことがないかと言うと、約37万人いる視覚障がい者の方の中でも、点字を使える方は1割程度しかいないからです。途中で目が見えなくなってしまった方(中途)向けに、文字、点字以外での情報伝達手段として、触知ピクトグラムを用いて開発を行っています。

ただ、単純に浮き上がらせるだけでは理解してもらえないため、どういう図形の特徴ならより理解してもらえるか、日々研究をしています。」

「ありがとうございます。Snapmakerを用いて視覚障がい者向けの触知のサンプルを印刷しているイメージですね。」

実際に水戸准教授が作成しているピクトグラムを見てみたところ、矢印や文字などを用いた、目で見ても手で触ってもわかりやすいピクトグラムが制作されていました。

3Dプリンター導入のきっかけ

水戸准教授にSnapmaker Originalを導入した背景について伺ってみました。

水戸准教授「3Dプリンターを導入するまでは、アクリル樹脂を型に流し込んでピクトグラムを作成していました。

しかし、型を作るコストや時間の面から、より簡単に作れないかと調べていたときに、3Dプリンターでも作れるんじゃないかと思い、Snapmakerを導入しました。」

より詳細なお話を伺ったところ、別メーカーの3Dプリンターも導入していたそうですが、5〜6年前のモデルということもあり、同じモデリングの造形物でもクオリティにムラがあったり、積層ピッチにムラがあるため、ざらざらとした触り心地になってしまったりとトラブルが多かったそうです。

そこで、印刷時のスピードの速さ、クオリティの面、失敗の少なさから総合的に判断してSnapmaker Originalを2台導入したとのことです。

Snapmaker Originalは複合型3Dプリンターの中でも税込88,000円と安価なため、大学などの研究機関では複数台導入する方も多数いらっしゃいます。

また、Snapmaker Originalは高い印刷クオリティを実現するため、50-300ミクロンの積層解像度から任意で設定可能なほか、ヒートベッドの温度設定も可能。ABSなどの印刷時も造形物が反ることなく印刷可能です。

今後のSnapmakerの活用法について

今後のSnapmakerの活用法についても伺ってみました。

「社会連携の一環として出前授業を行おうと考えています。小学生を対象に3DプリンターやCADソフトを用いてものづくりを体験してもらうという内容の授業にSnapmakerを使おうと考えています。」

Snapmaker Originalは組み立てや分解、持ち運びも容易なため、出先などで3Dプリンターの実演を行う際には最適と言えます。

Snapmakerに対しての今後の要望

最後に、水戸准教授にSnapmaker Originalに対しての今後の要望について伺いました。

水戸准教授からは、自動レベル設定についてのご要望をいただきました。

Snapmaker Originalはレベル調整を行う際、カードを抜き差ししての手動でのレベル調整となっています。

後継機種のSnapmaker 2.0は自動でのレベル調整が可能です。3Dプリント機能をより手軽に使いたい、3Dプリント機能を多用する方にとっては、Snapmaker 2.0がおすすめと言えます。

最後に

今回の取材では、視覚障がい者に対しての3Dプリンターを用いたアプローチの可能性を感じることができました。

普段私たちが目にする点字などで、視覚障がい者に対して「ここはどこか、この場所には何があるか」といった情報支援は行われていると考えていました。

しかし、実際にお話を伺ってみるとそもそも点字を読める人が少なく、また、実際に手で触ってわかる、直感的なデザインの方が情報として伝わりやすいという点に気づかされました。

日本での障がい者支援は現状まだ課題が多いと言われています。

しかし、3Dプリンターを通じて、より多くの人に視覚障がい者について知って理解してもらう、そして実際に視覚障がい者の方たちに向けた造形物を作成することで、解決につながるのではないかと思います。

今後もこういった障がい者支援の場で3Dプリンターが使われるようになれば嬉しく思います。 

国立大学法人電気通信大学 情報理工学研究科でお使いいただいている3Dプリンター

 

 Snapmaker Original

定価 88,000円(税込み)

https://snapmaker.jp/products/sm1001100